河川立体交差
新川と西川の立体交差。
全国的にも珍しい風景なので紹介。
二級河川・新川の上を一級河川・西川が通っている河川の立体交差。
この立体交差が出来たのは今から約200年前の江戸時代。
当時としては最大かつ最先端の大変な工事だっただろう。
なぜそんなに大掛かりで大変な工事をしなければならなかったのか?
簡単な絵とともにザックリ説明↓
信濃川と西川に囲まれた西蒲原地域は多くの潟湖が存在する低湿地だった。
西川は新潟港へ繋がる舟航路であり、大潟・田潟・鎧潟の排水先でもあった。
しかし、降雨による洪水が起こると周辺一帯は水が溢れて溜まり、排水もままならない状態であった。
そこでこの地方の農民達が放水路を作るよう幕府に請願したが、あえなく却下。
その後紆余曲折を経て、ようやく着工したのはそれから80年後。
(工事自体は2年で完了している)
新潟の大穀倉地帯を守るため、放水路として新川が出来たということだそうだ。
西川の上に人一人幅の小さな橋が架かっており、このような風景を見ることができる。
全国にも川と川の立体交差というものは多々あるが、
上を流れる川が「トラス橋形式」になっている立体交差は稀である。
上が西川、下が新川。
当時の工事の様子や詳細な説明などを
新潟市歴史博物館みなとぴあで見ることが出来る。
川の上を川が通る不思議な光景、いつまででも見ていられそうである。
新潟市西区 立体交差探索、終了。